ヨーロッパ企画『九十九龍城』
今年初観劇は久々のヨーロッパ企画。
今はなき香港の九龍城とそっくりな九十九龍城という魔窟が舞台。事件の捜査で二人の刑事が遠隔から九十九龍城の屋上の一角を監視する。彼らは謎の最新技術を使って壁の裏側までみることができる。肉屋の家族、パイフォンというバチものを作っている作業場、行方不明の兄を探しつつショーパブで踊る女性と彼女に親切にする「大家」。「大家」は看板の裏の補強材の上で眠る人たちから家賃を徴集している。刑事のうちひとりが無断で潜入捜査をはじめるのと時を同じくして肉が四角くなったり壁を通し抜けできたりする謎の現象があちこちで発生する。
前半は若干ゆっくりめだが、後半はテンポがあがった。謎が明らかになってからの畳みかける展開がいい。
劇もよかったが音楽のキセルもよかった。配信されてないので最近アルバムはだしてないものだとばかり思っていたが、いくつか発表されていたようだ。
作・演出:上田誠/本多劇場/指定席5500円/2022-01-14 19:00/★★★
出演:石田剛太、酒井善史、角田貴志、諏訪雅、土佐和成、中川晴樹、永野宗典、西村直子、藤谷理子、本多力、金丸慎太郎、早織