劇団結成25周年とのこと。今回はSFではなくミステリー。19世紀末のロンドンを舞台に、同じ街角で乞食の老人、ミルク売り、花売り娘など次々と人が消え失せる謎の連続失踪事件が発生する。周囲の人びとや刑事や探偵が侃侃諤諤で推理し謎を解いていく……と思いきや、謎が解かれたと思った瞬間に新...
コロナ以降観劇の回数がガクンと落ちた中、1年に2回ヨーロッパ企画をみるとは、なかなか奇遇だ。 あるプロ野球選手の半生記のような番組の撮影のため彼の故郷にやってきたテレビクルーたち。町の人たちは、ゴーレムという巨大な土の像が意識を持って動き回りいろいろ人々のためになることをしていると...
今年初観劇は久々のヨーロッパ企画。 今はなき香港の九龍城とそっくりな九十九龍城という魔窟が舞台。事件の捜査で二人の刑事が遠隔から九十九龍城の屋上の一角を監視する。彼らは謎の最新技術を使って壁の裏側までみることができる。肉屋の家族、パイフォンというバチものを作っている作業場、行方不明...
なんかこういうリアルと夢や虚構が入れ子になって入り乱れる作品みたことあると思ったらF・K・ディックだった。ディック(実はけっこう笑えるところあるが)をベタに笑えるようにするとこういう感じかもしれない。 亡くなった画家の部屋を片付けていると、遺された作品のほとんどはトロンプルイユ=だ...
タイトルはハクスリーの『すばらしい新世界』のパロディーだが、ここでいう「新世界」は大阪の下町の新世界だ。新世界のさらにはずれにある大阪のおっさんたちが集う串揚げ屋が舞台。なにわの人情喜劇に転進かと思ったが、ちゃんといつものヨーロッパ企画だった。「新世界」にはダブルミーニングがかか...
SFっぽいタイトルでテーマは文房具というから筒井康隆の虚構船団的なものを想像していたら全然違った。 近くの遊星から地球に観光客にきている体長数センチの宇宙人ツアー客の一行。彼らが立ち寄ったのは平凡なOLが住む一室。テーブルの裏には彼らの身体くらいの大きさの文房具が置かれている。彼ら...
ヨーロッパ企画初見。ふざけた雑なタイトルだなと思っていたら、隙なくしっかり作りあげられた上質なコメディーで驚いた。タイトルも雑じゃなかった。第一印象は劇団所属の役者の人がそろって役者というより芸人ぽいということだ。 あるITベンチャーの一団が世界に名だたる有名企業のビルに招待されI...