猫のホテル『土色の恋情』
作・演出:千葉雅子/ザ・スズナリ/指3600円/2005-01-08 19:00/★★★
出演:猫背椿、中村まこと、池田鉄洋、佐藤真弓、菅原永二、市川しんぺー、村上航、森田ガンツ、岩本靖輝、いけだしん、辻修、千葉雅子
猫のホテルの芝居は昭和のにおいがする。舞台となる年代が実際に二、三十年前のことも多いし、そうでなくとも登場人物が漫才師、流れ者、成り上がりなど昭和っぽい雰囲気を漂わせている。だが、ギャグのセンスだけはとても現代的だ。
今回も、昭和50年代の漫才師夫婦の家が舞台になっている。大人計画から客演している猫背椿が主人公であるお手伝いさんの役を演じている。この役柄がとてもいい。男たちをさっぱりとあしらうことができ、何かに執着することなく飄々としていて、責任は真摯に果たし、なおかつ義侠心のようなものをもっている。
脇をかためる猫のホテルの役者もそれぞれうまい。猫のホテルはいま一番確実に笑える劇団かもしれない。