昨年惜しくも亡くなった宮沢章夫の1994年初演の作品の再演。演出は彼の作品を俳優や制作として近くで見てきた笠木泉さんが担当している。 砂漠監視隊というただ砂漠を監視する組織に派遣された7人の男たち。誰もが、あまりにも手持ち無沙汰で、割り当てられた作業を他人に渡すまいとしている。隊員のひとりが砂漠から声が聞こえると言い出しやがて行方不明になる。彼は一週間後に戻ってきたがいなくなっていた間のことを何も覚えていないという。次に別のメンバーも声が聞こえると言い、彼もまた書き置きを残して消える・・・・・・。 ...
20年前の初演もみていた。うまく消化できなくて、そのときまだ芝居を見始めたばかりだったので、はじめてのうまく消化できなかった芝居だったかもしれない。それだからこそいまだに印象に残っている。 今回あらためてみて、かなりそのときのもやもやが晴れた気がする。消化できたというのではなく消化する必要がないものを消化しようとしていたのだ。 ...
ちょっと考えると奇妙なタイトルだ。「未来のように笑う」。でも未来は笑わないし、そもそも未来が笑うというのはどういうことなのかわからない。この作品の中で子供たちは未来そのもの、つまりいい面も悪い面も不確定で未知なものとして扱われている。ある意味「無」そのものだ。無だからこそ、論理学の基礎的な帰結として「未来のように〜」の〜の部分にはどんな動詞でも当てはまる。その中から「笑う」が選ばれているのはおそらくこの舞台がとても笑えるからだ。往年の宮沢章夫作のシティボーイズのコントを思い出した(ぼくはほとんどヴィデオでみたが)。 ...
ぼくが演劇をみはじめたのは世紀末も押し迫ってからからなので、1990年代前半のヒネミシリーズには立ち会えてない。ヒネミシリーズは今はもうないヒネミという田舎町を舞台にしたサーガ的な作品群で、『ヒネミの商人』はそのヒネミシリーズの2作目だ。この作品単独ではヒネミという町が今はもうないことはわからない。ただ、(初演の1993年当時からも)過去の話であることは、人々のお金に対する鷹揚な態度やいちまんえんの肖像が聖徳太子であることからわかる。 ...
見ててきょとんとしてしまった。「プロローグ?」のクエスチョンマークが頭に張り付いて離れない感じ。 福島原発事故をテーマにした抽象的で詩のようなテキストだ。それを(単純なリーディングではなく)演劇化するのはたぶん2つの方法がある。愚直になるのを恐れずにテキストに寄り添ってそれをわかりやすく提示するか、テキストを外部化して「内容」は別の形で象徴的に提示するか、どちらかだ。今回の上演では後者の方法がとられている。テキストは分解され再構成されて俳優たちの動きや音楽が恣意的にはさみこまれる。おそらくそこでは原発事故をめぐる何かが象徴的に表出されていたのだろうけど、オーストリアという福島から遠い場所で書かれたテキストだけどぼくもまたそれと同じくらい福島から隔たっていて、そのリアリティをうまくうけとめることができなかった。 ...
中野区と新宿区に接する渋谷区のはずれの町汝滑町(うぬぬめまち)には独自のインタビュアー資格制度というのがあり、そこの住民は試験に合格すると誰にでもインタビューを申し込む権利が得られるが、資格をもってない人は質問をしてはいけないという決まりがある。共働きの主婦謝花素子は、学生だった10年前にみた故郷沖縄を舞台にした映画『夏の妹』を撮った映画監督(名前は明らかにされないが大島渚だ)になぜこんなわからない映画を撮ったのかをききたくて、毎回インタビュアーの資格試験を受けているが、勉強する時間も気力もないので落ち続けている。震災を機に彼女のそんな姿勢や試験の制度に変化が訪れ、彼女は合格する…… ...
宮沢章夫さんとシティボーイズの組み合わせに強烈な懐かしさを感じてしまったが、ラジカルガジベリンバシステムを生はもちろん映像でもみたことがないので、その懐かしさになんの根拠もないのだった。しかし、本物であれ偽物であれ、実際にこの目でみなくてはすまないことには変わりがない。 ...
作・演出:宮沢章夫/にしすがも創造舎/自由席4500円/2011-10-15 19:30/★★★ 出演:上村聡、牛尾千聖、大場みなみ、上村梓、今野裕一郎、時田光洋、野々山貴之、橋本和加子、矢沢誠、永井秀樹 ...
作・演出:宮沢章夫/座・高円寺/指定席4500円/2010-10-16 19:00/★★★ 出演:岡野正一、上村聡、川口聡、田中夢、牛尾千聖、山村麻由美、宮崎晋太朗、今野裕一郎、伊沢磨紀、やついいちろう ...
作・演出:宮沢章夫/シアタートラム/指定席4500円/2007-09-29 19:00/★★★★ 出演:若松武史、鎮西猛、上村聡、時田光洋、三科喜代、山縣太一、田中夢、橋本和加子、鄭亜美、杉浦千鶴子、佐藤拓道、齋藤庸介、南波典子、二反田幸平、今野裕一郎 ...
作・演出:宮沢章夫(監修:野村萬斎)/シアタートラム/指4000円(プレビュー公演)/2006-11-04 17:00/★★ 出演:上杉祥三、若松武史、中川安奈、下総源太朗、半田健人、上村聡、鈴木将一朗、田中夢 ...
作・演出:宮沢章夫/横浜赤レンガ倉庫1号館/指4200円/2006-05-27 19:00/★★★ 出演:小田豊、下総源太朗、高橋礼恵、岩崎正寛、鈴木将一朗、田中夢 ...
作・演出:宮沢章夫/シアタートラム/指4500円/2005-01-15 19:00/★★★ 出演:大河内浩、熊谷知彦、田中夢、岩崎正寛、鈴木将一朗、上村聡、片倉裕介、岸健太朗、山根祐夫、三坂知絵子、いせゆみこ、笠木泉、佐藤一晃、渕野修平、柴田雄平、南波典子 ...
作・演出:宮沢章夫/シアタートラム/指定席4200円/2003-01-31 19:30/★★★★ 出演:小田豊、笠木泉、片倉裕介、久保優子、熊谷知彦、所奏、南波典子、深堀玲子、三坂知絵子、文珠康明、山根祐夫、吉田直哉 ...
作・演出:宮沢章夫/ザ・スズナリ/指定席4200円/2000-01-02 19:30?/★★★★ 出演:原金太郎、温水洋一、宮川賢、戸田昌宏、加地竜也、松竹生、小沢直樹 ...
作・演出:宮沢章夫/世田谷パブリックシアター/指定席4000円/1999-05-15 19:00?/★★ 出演:笠木泉、朴本早紀子、宋ひさこ、佐伯新、加地竜也、小沢直樹、佐藤沙恵、鈴木雅子、嶋田健太、田澤好一、平田裕司、足立彩、岡本奈緒、倉沢愛、吉田菜々、しりあがり寿 ...
作・演出:宮沢章夫/青山円形劇場/指定席4000円/1998-10-09 19:00/★ 出演:原金太郎、温水洋一、松竹生、山西惇、モロ師岡 ...
構成:宮沢章夫/フジタヴァンテ/自由席3800円/1998-06-13 19:00/★ 出演:小浜正寛、松竹生、加藤直美、井苅智幸、金子真一郎、倉澤愛、近藤和義、鈴木深雪、砂川仁成、柴垣裕保、杉山文雄、高木珠里、成田さほ子、根本史紀、本多真弓、藤塚卓実、松井吉徳、山内奈央 ...
作・演出:宮沢章夫/下北沢本多劇場/指定席4000円/1998-05-07 19:00/★★★ 出演:中島陽典、正名僕蔵、笠木泉、宗ひさこ、佐藤沙恵、小沢直樹、小林令、朴本早紀子、鈴木雅子、澤田育子、赤刎泰子、関寛之、堀内信吾 ...