猫ニャー『将来への不安Z-2000』『ファーブル・ミニ』
作・演出:ブルースカイ/シアターモリエール/指定席2800円/2000-12-02 19:00/★★★
出演:小村裕次郎、池谷のぶえ、池田エリコ、西部トシヒロ、加藤美保、崎野雅司、立本恭子、乙井順、沖本尚紀、細川洋平、小澤敏彦、南サウス、安沢千草、正名僕蔵
今回が猫ニャーの最終公演ということだ。といっても劇団という形がなくなるだけで、猫ニャーという名前は残り、2001年夏から新プロジェクトが開始されるとのこと。詳細はアンケートを書いた人に年賀状として知らされるとのこと。もちろんぼくは書いた。さて、今回は2本立てで、休憩10分をはさんで3時間の長丁場だ。正直いって疲れた。まずは前半の「将来への不安Z-2000」。この世のあらゆる不幸を背負ってしまう少女の話。父親は借金を残して蒸発。その返済のために進学をあきらめ喫茶店で働く主人公。母親は寝たきりだが、保険のセールスマンと関係して身ごもり、妹は主人公を保険金のために殺そうとする。やっと返済がおわったところで、蒸発していた父親が自殺し巻き添えで中学生を死なせてしまい、3億円の賠償を求められる。好きだった男性はお金のために殺されてしまい、信じていた人から裏切られると、それはもう散々なのだ。最後までとことん救いがない話だった。それでも笑わせてしまうのがブルーススカイさんのすごいところかも知れない。後半は「ファーブル・ミニ」。昆虫記を書いたファーブルの話だ。最初のおじいさんが6人に増えるというエピソードや土下座の仕方を教えてくれる女神の話は抱腹絶倒だったが、そのあとは超人格闘ものになってしまい、ストーリーの進行が一本調子な感じになってしまった。それでも、破綻なくステージの緊張感を保っていられたのは、やはりブルースカイさんの演出の力なのだと思う。でも、ぼくとしては、その部分はなしで、2時間程度で帰らせてくれた方がよかった。