演劇弁当猫ニャー『たびだち』

作・演出:ブルースカイ/中野ウエストエンドスタジオ/自由席3300円/2004-09-18 19:00/★★

出演:池谷のぶえ、立本恭子、乙井順、細川洋平、小澤敏彦、荒井タカシ、久保貫太郎、藻田るりこ、高木康寿、ブルースカイ

猫ニャーは、いろいろ不満はあったものの、ずっと見続けてきた劇団だった。それが結成十周年にあたる今年をもって解散してしまうという。これはその最終公演だ。

宇宙人の姉弟が、つぶれかけた遊園地を経営する家族のもとにやってきてうんぬんというストーリーには、何のおもしろみもないが、ブルースカイのおもしろさはストーリーの外に飛び出るところにある。そして飛び出たところにあったものを強引に中に引き入れてストーリーを攪拌するのだ。今回は「宅麻伸」がそれだった。

劇場も場末だし、てっきりブルースカイは演劇への情熱を失ってしまったのかと思っていた。だが、劇場の環境は悪かったものの、新しい試みがいくつかあって今後も芝居を続けていくという意欲のみえた舞台だった。それがよかった。