テアトロコントspecial『寸劇の館』

寸劇の館

今年初の観劇。昨年に続いて今年もブルー&スカイ作品からのスタートだ。『寸劇の館』というタイトルからわかるように実質寸劇4編のコントライブなのだが、それを、理不尽な理由で処刑されてしまいそうな息子の命を救うため森に探索に行った母親が「寸劇の館」という館に迷い込み寸劇を見せられるという荒唐無稽なストーリーでラッピングしてる。古典の枠物語の構造だ。

寸劇パートはフロムニューヨークの過去作から2つ、テニスコートの過去作から1つ、今回の新作が1つだ。今回の特長はどの作品もブルー&スカイが出演していることで、作、演出だけでなく役者としての彼が堪能できる公演だ。池谷のぶえさんと2人でやってるポッドキャストによるとマンション管理人の仕事をやめてバイト探し中とのことだが、役者としての道を模索しているのかもしれない。

寸劇は過去のも新作もおもしろかった。芝居が書けないそうだが、今回のような新旧の寸劇を入り交ぜた公演でもいいので、ぜひ定期的にやってほしい。こういう毒にも薬にもならなくて徹底的にバカバカしい笑いが、今こそ必要とされてる気がする。

作・演出:ブルー&スカイ(脚本協力:テニスコート)/ユーロライブ/指定席4500円/2024-01-27 18:00/★★★

出演:池谷のぶえ、吉増裕士、ブルー&スカイ、市川訓陸、中村たかし、神谷圭介、小出圭祐、吉田正孝