物欲の三月

三月に入ってめっきり寒くなった。春のようだった二月と入れ替わりで今年は三月がもっとも寒い月になるのかもしれない。頭の方はまだそれについていけず花が咲いたような状態で全く使い物にならない。現実をみないようにするため、物欲の世界に閉じこもりつづけている。

というわけで買ってしまったキーボードEK01-BKだが、外見はアーティスティックで申し分ないのだが、ぺたぺたしたキータッチと独特なキーの配置に慣れることができない。特に困るのはカーソルキーが左側にあることと、タブがかなり下側にあることだ。かな漢字変換をするにも一瞬の沈思黙考が必要になってしまう。そんなこんなで、結局またHappy Hacking keyboard Lite2を使っているのだが、その快適さにちょっとした感動を覚えたりしている。

物欲の矛先はイヤフォンにものびていて、死蔵しておいたSonyのMDR-EX70というインナーイヤタイプのやつを耳に差し込みながらこれを書いているけど、その後継のMDR-EX71はどうだろうなんて思い始めている。MDR-EX70は、ネットで検索するとかなりほめている人がいるけど、ぼくは高音が耳につきすぎて安っぽい音だなと思っていた。外部の音が遮断しやすいとか、低音から高音にわたって解像度が高いのはいいと思うのだが。MDR-EX71でどの程度改善されているのか気になる。それで、某巨大掲示板の「ダメなヘッドホン」スレなんかをみていたら、スレ開始直後に「聴覚破壊イヤホン」呼ばわりされて、そのあとも酷評が大勢を占めていた。まあ、「ダメなヘッドホン」スレだからあたりまえだ。

そのスレでは100円ショップで売っているイヤフォンが話題になっていて、それよりひどいのはないだろうという結論が出そうになっていた、だが、そういうのをひとつ持っていると、ほかのがすばらしいものに思えるのでコストパフォーマンスが高い、という書き込みに激しく同意をしたのだった。

キーボードの件をはじめとして、ぼくの物欲もそういうコストパフォーマンスの高さを追求しているというのが、とりあえずの今日の結論だ。