五反田団+ASTROV『アンダスタンダブル?』

五反田団とフランスの劇団ASTROVのコラボレーション。台本は前田さんが書いたが、演出は ASTROV の Jean de Pange が担当して、前田さんは稽古場にほとんど顔をださないようにしていたそうだ。日本側の出演者のちらしのコメントから、意思疎通をはかる上での苦労ぶりが伝わってくる。

タイトルでもわかるようにテーマは「理解」だ。ストーリーは単純で、片言の英語しか話せない日本人の男性が、ふと隣り合わせたフランス人の女性(実際可憐で美しいフランス人女性なのだ http://clairehelenecahen.com/</a>)に恋をして、どうにか意思疎通をはかろうとする話。それぞれを日本人3人(男1、女2)、フランス人3人(女1、男2)でチームで演じている(というのがわかるまで若干時間がかかった)。

すぐに理解し合えること、どうしても理解できないこと、つきつめていくと意外な鉱脈につきあたりそうだが、愛と身体性というありがちな相互理解の着地点で終わっていたのが、ちょっと残念。

二人が見にいった英語でも日本語でもフランス語でもない架空の言語の戦争映画を再現するシーンは最高だった。言葉の意味がわからなくても、しぐさやセリフの調子でかなりの部分理解できるものなのだ。それが「アンダスタンダブル?」という疑問のひとつの回答になっていたと思う。そして、映画のラストで主人公らしき兵士が理不尽な形で死ぬんだけど、それを日本人サイドだけがみおわったあと泣いて、フランス人サイドは冷めた目でみているという形になっていた。想像力のあり方の違いとして提示されていて、日本人はシチュエーションで泣けるけど、フランス人は対象との距離の近さがないと泣けないとか、確かそんな感じだったと思う。ほんとにそうかな、というところも含めて興味深かった。

作:前田司郎、演出:Jean de Pange/アトリエヘリコプター/自由席2500円/2012-09-29 15:00/★★

出演:黒田大輔、西田麻耶、宮部純子、Clare-Hélène Cahen、Pierre Mignard、Violondia Serre