五反田団『五反田の夜』

五反田の夜

作・演出:前田司郎/アトリエヘリコプター/自由席2000円/2011-11-19 19:30/★★★

出演:大山雄史、後藤飛鳥、中川幸子。西田麻耶、前田司郎、宮部純子

「内容はいっさいはいし、どうでも良いことをやることで、、その場その場の人物の何か、反射のようなものを、うまくやれないかなあと思ってやりました。」と、配布されたリーフレットに書いてあった。ないのは内容だけでなく台本もらしい。つまり大筋だけを決めて、セリフはその場の反射で組み立てていったということなのだろう。それで、これだけおもしろくできるんだ、という目から鱗。

半径500mくらいの想像力で楽しめる作品。あるボランティアサークルの人間模様(というかリーダーの西田さんのキャラクターがものすごくてもうほとんどそれだけといっても過言でないが)に、内向的で風変わりなメガネ君という青年とその勤務先(といっても解雇されようとしているのだが)の娘純子の恋愛がからんでくる。この前田司郎が演じたメガネ君の存在そのものがシュールで、そこだけ半径500mのそとに飛び出していた。メガネ君と純子が偶然的に踊ってしまうダンスが最高だった。