拙者ムニエル『華なき子』

作・演出:村上大樹/吉祥寺シアター/指3800円/2006-06-10 19:00/★

出演:建みさと、澤田育子、加藤啓、千代田信一、市川訓睦、伊藤修子、成田さほ子、石川ユリコ、山岸拓生、寺部智英、村上大樹、澤口佑樹、鈴木隆、田島慶太、林聖子、藤野健太郎、山下翔子

上演時間が長い分かなり散漫になってしまっていた。

いつもはストーリー二の次でギャグの連鎖で楽しませてくれるのだが、今回は猫のホテルばりにストーリーを見せようとした意図がうかがえ、女性二人の宿命的なライバル関係を描いた巨編だ。だが、登場人物が整理できてなくて役者が同じような役柄の複数の人物を演じているし、物語も詰め込みすぎて錯綜としている。肝心のギャグもいまひとつ密度が薄かった。

何度か挿入されるダンスシーンはそれ自体決して悪くないのだが、物語との整合性が感じられず、進行を妨げていたような気がした。開演前の趣向も、目新しいものの、観客を並ばせてまで見せるものかというと疑問が残る。客演の建みさとはがんばっていたので、もう少しいい役をやらせてあげたかった。

とつい小言好きのおやじみたいなことを書いてしまう。