エレベーターとエスカレーターの区別

Q

エレベーターのことをエスカレーターと言ってしまったり、エスカレーターのことをエレベーターと言ってしまったりします。「箱なのがエレベーター?」と、毎回確認してしまいます。どう区別したらいいのでしょうか?(Poさんからの質問)

A

確かに最初が「エ」、最後が「ター」と共通しており、両方とも似たような目的に使われるので、頭ではわかっていても、口からでるときについいい間違えることはあると思います。ぼくは「右」と「左」をよく間違えます。右手と左手は似ていますから…。

はるか昔、受験のころ、『試験に出る英単語』略して『でる単』で勉強していました。おぼろげな記憶によると、語源にさかのぼって単語の意味を説明してくれるのがこの本の特長だったような気がします。そこで、今回は語源でせめてみることにします。

エレベーターは英語で"elevator”。“elevate"という動詞の名詞形です。“elevate"は「上げる、高める」という意味です。

エスカレータは"escalator”。日本語でもよくエスカレートするというので、それが名詞に変化した形かと思いきや、実は逆なんです。つまり"escalator"が元で、それから"escalate"という動詞が生まれたことになります。では"escalator"はどこから来たかというと、ある会社の商標名なんですね。つまり「カルピス」というのと一緒です。何でも、はしごをよじ登るという意味の"escalade"とエレベーター"elevator"を合成して作った言葉だといわれています。つまりエスカレーターはエレベーターのまねをしてできた言葉なので、似ているのも当然です。

両方とも、名前の上では、上ることばかり前面に押し出して、下りるということが顧みられていないのが面白いですね。下りるのは別に階段でも楽なので、単なるおまけという発想なのでしょうか。

と、ここまで書いてきて、いきなり江の島のエスカーのことを思い出しました。江の島にあるのがエスカーすなわちエスカレーターと覚えておけばどうでしょう。江の島にないのがエレベーターです。エスカレーターと海を関連付けて、エスカレーターを見たらさっと脳裏に青い海の光景が浮かぶようにしておけばいいのではないでしょうか。