M&Oplays+PPPP プロデュース『窓』
作・演出:倉持裕/本多劇場/当日券5800円/2010-09-18 19:00/★★
出演:高橋一生、ぼくもとさきこ、吉川純広、小林高鹿、玉置孝匡、野波麻帆、近藤フク、河原雅彦、内田亜希子
チケットの日付が昨日であることに気がつかないまま、劇場で指摘され、結局当日券を購入。とほほだ。
休学して親戚の別荘にやってきている脚本家志望の医学生清輝。彼は、ひょんなことから、スキャンダルをさけてそこに逗留している女優香澄とその取り巻きたちと知り合いになる。彼はそこで起きる「悲劇」に傍観者としてたちあい、大いなる幻滅を味わうことになる……。
香澄を演じた野波麻帆が、こんなに堂に入った演技ができる人だとは失礼ながら知らなかった。実質的な主役だ。とてもよかった。
チケット二枚分支払ったことを忘れるくらい十分おもしろかったし、よくできたストーリーだった。でも、何か足りない感じがしてしまう。前作の『謝罪の罪』でも同じように感じたが、家具にたとえると、ひとつひとつのパーツの出来はすばらしいし、それを手順通り組み立てると、自立して実用に耐えるような家具ができあがる。でも、何か部品が足りない気がしてしまうのだ。家具としての迫真性、アウラのようなものが。
PPPPすなわちペンギンプルペイルパイルズはこれをもって1年半の休業に入るらしい。なんかさみしいが、1年半後の舞台を楽しみに待つことにしよう。