M&Oplays プロデュース『まどろみ』

M&O Plays プロデュース『まどろみ』

作・演出:倉持裕/あうるすぽっと/指定席5500円/2008-05-17 19:00/★★★★

出演:ともさかりえ、近藤公園、村岡希美、玉置孝匡、六角精児

恋人とつみとともに、父親の遺産で何不自由なく暮らす零児。最近は叔父秀平が遺産目当てで転がり込んできている。零児の抱える問題は不眠症。もう何年も一睡もできていないのだ。

そんな中、半年前零児と一夜をともにしたという女性芽里子が家に訪ねてくる。とつみを交えて話し合いをもつ零児だが、彼は唐突に以前見かけた自分にうり二つの男の話をはじめ、芽里子が出会ったのはその男ではないかという。そこに、さらにもう一人来客がやってくる。日達という男性だ。彼はゲイであり、零児が自分の前から姿を消した恋人一輝だという。

という導入部のミステリーとサスペンスが最後まで持続するすばらしい舞台だった。時系列がシャッフルされていたり、登場人物の想像・妄想のシーンと現実のシーンの区別が曖昧だったりして、難解といえば難解だが、本質的に残る不条理はたぶんひとつだけで、そのバランスが絶妙だった。

近藤公園が実は男前だったというのが新たな発見。