お布団『XXXX(王国を脅かした悪魔の名前)』

駅から15分離れたマイナーな劇場だったこともあってか、道案内をかねて前提知識を解説する音声コンテンツが配布されていた。これは開演してすぐに世界観に入り込めるのでとてもいい試みだと思う。
シェイクスピア『マクベス』の世界から何世代もたった時代の物語。マクベスの登場人物が別の役割で登場する。ギミックは大きく2つで、まず、原典では善の役割を果たした人たちが悪の側で善の側が悪の役割をする1。もうひとつのギミックはジェンダーだ。役者と役側の性別を一致させないのはよくあることだが、さらにマクベスとその友マーゴ2は生まれついたジェンダーを拒否して辺境で暮らしているし、バンクォー3は男性なのに王を産むという予言をされる。
王ダンカンが惨たらしく殺される。誰が何のために殺したのか。ミステリー仕立てのエンターテインメントという趣向で結構わくわくした。欲を言うなら、謎解きとジェンダー、予言の内容などがもっと勇気的に絡んでいるとよかった。若干、それはそれ、あれはあれという感じだったかな。
劇場のロケーションが、辺境という劇の舞台と合っていて、風景と劇の内容が結びつき、頭の中に残り続けている。
作・演出:得地弘基/シアター・バビロンの流れのほとりにて/自由席3800円/2025-03-15 18:00/★★
出演:大関愛、田崎小春、永瀬安美、新田佑梨、畠山峻、藤家矢麻刀