ペンギンプルペイルパイルズ『不満足な旅』

作・演出:倉持裕/ザ・スズナリ/指3600円/2005-11-19 19:00/★★

出演:小林高鹿、ぼくもとさきこ、玉置孝匡、吉川純広、宮崎吐夢

2002年の再演ということだが、初見。

芝居の楽しさのひとつに登場人物の人間関係が徐々に明らかになっていくというのがあると思うのだけど、今回は出てくる人たちがほぼ初対面という旅先の話で、逆にそこにおもしろさを出そうとしている。

町中を人が埋め尽くし、象が目隠しをされてのし歩くという熱狂的なカーニバルの真っ最中の辺境の国。それを見下ろすホテルの一室に集う日本人5人。恋人とカーニバルをみにきたが、喧嘩して恋人が帰ってしまった男鴨井、その恋人の弟でなぜか残っている病弱な宗宏、世界一周中のバックパッカー山添、勤め先の研修にやってきてひょんなことからカーニバルに参加していた仲丸、元カーニバルのシンボルの生き女神さまだった女鈴木。

シュールな状況設定とうらはらに笑いが全面にあふれた舞台。その分すごみとか謎とかがかけているので、ちょっと物足りなさを感じた。