2008年4月8日 岸本佐知子『気になる部分』 ニコルソン・ベーカーなどの風変わりな英米文学を訳している岸本佐知子さんのエッセイ集。翻訳している作品だけでなくエッセイも風変わりだった。 あたりまえすぎてほめ言葉にならないかもしれないけど、言葉の選択がとにかく的確。さすが翻訳家だなと思った。自虐まじりのかわいたユーモアと、翻訳作品ゆずりの奇妙な幻想。教師やオフィスの片隅でこっそり自分の世界を育んでいたら、いつの間にか大きくなりすぎて収拾がつかなくなったタイプの人とみた。なんだか他人と思えなくなってしまう。 お勧め★