『誰もいない場所』 by ロバート・フロスト

同じ Robert Frost の “Deserted Places” を訳してみた。

雪は降り、夜も降りてくる、速く、あっという間に
私がじっと見ていた草原は消え失せた
地面は雪に滑らかに覆われて
草や刈り株がふたつみっつ残るだけになった

そこはまわりの森の一部だった
動物たちはみな巣で丸まっている
私は上の空で気づかなかった
孤独が私を包んでいた

実際ひとりぼっちで、孤独は
弱まるよりむしろ強まっていくだろう
何も知らない雪のうつろな白さには
表情はなく、うったえかけるものは何もなかった

人類がいない星々の間やその上の
からっぽの宇宙はまったくこわくない
ずっと近くにある
私自身の、誰もいない場所が、こわい