黄金分割
Q
ミロのビーナスは黄金分割という比率で構築されている(臍から上と下がこの比率で分割されている)という話をききました。この比率は数学的にどういう意味を持つのでしょう?(暇つぶし日和2002年1月8日分よりネタをいただきました。)
A
広辞苑第五版によると「1つの線分を外中比に分割すること。(√5-1):2(ほぼ1対1.618)。長方形の縦と横との関係など安定した美感を与える比とされる」ということです。実際名刺やカードの縦横の比率にも利用されているようです。また、質問にもあるように美術における空間分割にも使われてきました。臍の位置だけでなく、中心となるものをキャンバスの中のどこに配置するか決める場合にも黄金分割が利用されています。絵画に限らず、写真でも入門書に載っているような定石になっています。
数学的にどういう意味を持つかというと、短い方と長い方の比が、長い方と全体の比に等しくなるように分割したのが黄金分割です。下図でいうとa:b = b:c
ということです。
また黄金分割は以下の正五角形でいうと、AJとJDの比になります(ということはJDとADの比も黄金分割)。このため黄金分割を作図する場合は正五角形が利用されました。こういうことから正五角形は神聖な図形とされたようです。