白身魚・赤身魚
Q
突然ですが、魚には赤身の魚と白身の魚がいるのは何故でしょう。マグロなんかは赤くて、鯛なんかは白いじゃないですか。人間だったら、黒人だろうが白人だろうが黄色人種だろうが中身は一緒なのに、魚は何故赤いのと白いのがいるのでしょう?。(ここかさんからの質問)
A
魚の筋肉には二種類あります。瞬発力は高いけど持久力のない速筋(普通筋)と、その逆で持久力が高い遅筋(血合筋)です。遅筋にはミオグロビンというヘモグロビンによく似た蛋白質が多く含まれているため赤く見えます。マグロやカツオのように長距離泳ぐ魚には遅筋が多くついているので、肉が赤身になり、、ヒラメなど海底にじっとしていることの多い魚はほとんど速筋なので、肉が白身になるというわけです。
さて、面白いのはサケやマスなどオレンジ色の身をもつ魚たちです。これはミオグロビンのせいではなくアスタキサンチンというカニやエビの体表を赤くしているのと同じ色素のためだそうです。アスタキサンチンは、もともと体にあるものではなく、餌から取り込まれるものです(つまりサケはもともと白身の魚ということ)。昔飼っていたカナリアに、毛色を赤くする餌なんていうのを食べさせたりしていましたが、サケでも同じようなことが行われているようです。確かに白っぽいサケなんておいしくなさそうですもんね。