セント・バレンタインズ・デイ

Q

この日にチョコレートを贈るというのが、日本のチョコレートメーカーの陰謀なのは知っていますが、もともとはどういう日なんでしょう?どうでもいいですけど、義理チョコっていやですね。

A

britannica.comで調べました。Saint Valentineは二人いるそうで、二人とも3世紀ごろの殉教者です。かわいそうというか信心深くて立派というか。

一人はローマの聖職者・医者だった人。皇帝クラウディウス・ゴティクスの迫害にあって死にました。もう一人はイタリアのテルニという町の司祭。ローマで殉教して、遺品だけがテルニに戻されたとのこと。実はこの2人が同一人物という可能性もあるとのことで、よくわからないようです。

さて、2月14日ですが、この二人(あるいは一人)とは何の関係もありません。とにかく、命日とか誕生日ではないらしいです。

西洋ではこの日に特別な形(写真で示されていたのはハート型でした)のカードを(もちろん恋人たちの間で)交換し合う習慣がありました。このカードのことを「バレンタイン」といいます。その起源は16世紀にまでさかのぼれ、これがグリーティングカードの「走り」ではないかといわれています。

今でもこの習慣は残っていて、ほかには花を贈ったりもするようです。(O.Kさんの情報)

ということで、Saint Valentineの名前がなぜ使われたのかは皆目わかりません。そもそも、彼あるいは彼らは一人なのでしょうか、二人なのでしょうか。意表をついて三人トリオとか四人でカルテットだったりはしないのでしょうか。いや、四人でトリオとか、五人でカルテットということもありますね。

(2001-02-18追記:「聖人カレンダー365日」というWWWページを参考にしました)

カトリックでは信仰の規範として聖人を祝うという習慣があって、それぞれの聖人に記念する日というのがあります。Saint Valentineも聖人の一人で、その記念日は確かに2月14日です(聖チリロや聖メトジオの記念日でもあるそうです)。

聖人にはそれぞれ守護する対象というものあって、そういう意味から守護聖人とも呼ばれています。Saint Valentineの場合は「子供」や「家畜」だそうです。やはりあまり恋愛とは関係ないです。

古代ローマで2月中旬に行われていたルペルカリア祭のなかの、女性が愛の手紙を壺の中に入れて贈るという風習が、同時期のSaint Valentineの記念日に強引に結び付けられたということが真相のようです。