ナイロン100℃『ハルディン・ホテル』

作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチ/下北沢本多劇場/指定席5000円/2003-11-14 19:00/★★★

出演:犬山イヌコ、みのすけ、三宅弘城、大倉孝二、松永玲子、長田奈麻、新谷真弓、廣川三憲、村岡希美、藤田秀世、大山鎬則、喜安浩平、吉増裕士、杉山薫、植木夏十、眼鏡太郎、佐藤竜之慎、廻飛雄、皆戸麻衣、柚木幹斗、小林高鹿

ホテルの開店の日に泊まったお客様は10年後無料でお泊りいただけるというサービス。10年前のあの日に笑顔を見せていたそれぞれの客の10年後、そしてホテルの10年後は…。

と書くと「栄華と没落」という言葉を想像してしまうが、もともと異常さをはらんだものが年月を経てさらに異常に、ダメになってゆくという話。それをとびっきりの苦い笑いに包んでみせてくれた。最高とまではいかないが傑作にはちがいない。

最後少しスピードダウンしているきらいもあるけど、バンバンと拳銃の音が響いて終わりというパターンより、今回のように静かに余韻を残して終わるエンディングの方が、数倍よかったと思う。拳銃の音は苦手なのだ。