- 菊地昭夫
- この物語の主人公。花の「菊」に地面の「地」昭和の「昭」に夫の「夫」。なぜかチワワにはミシェールと呼ばれる。齢四十にして独身。普通の会社員として生活してきたがひょんなことから会社をやめ、お見合い相手の弘子の経営するアンティークショップで働くことになる。会社員の頃はきつい顔をしていたのが、物語が進むにつれてとてもいい表情になっていったのが印象的。
- 青木弘子
- 菊地のお見合い相手。お見合いは断るが、失業した菊地を自分の店に雇い入れる。ファザコンで一年前に亡くなった父親離れがいまだにできていない。
- 野村千里
- 15年前にふたまたをかけて菊地をふった女。偶然、娘を連れて菊地の隣にひっこしてくる。菊地には昔からチワワと呼ばれる。というよりドラマの中で千里という名前が呼ばれることはほとんどない。妙なテンションで菊地に迫る。
- 小池美香
- 菊地をオヤジ狩りでひっかけようとした女性。歳は20歳。その後菊地と親しくなり、菊地に「最後の恋」といわしめる。Femme fatale。
- 滝口譲
- 弘子の恋人。別のアンティークショップの雇われ店長。弘子のいじいじした性格に嫌気がさして別れようとする。ちょっと陰険なところがあるが、誠実で、決して悪い人間ではない。
- 青木忠治
- 弘子の父。一年前、イタリアに家具の買付にいったとき船上から海に落ちてしまう。遺体は結局見つからないまま。
- 坂口俊子
- 亡くなった弘子の父親の愛人。田端で酒の飲める料理屋を営む。年齢は弘子と同じくらい。父親が生きている間は、その存在を知らなかった弘子は、それを知って悩む。
- 小野晴彦
- 学生時代からの菊地の友人。妻子もちだが、弘子に一方的な恋をしてしまう。
- のりこ
- チワワの娘。中学三年生で女優志望。母親の妙なテンションを引き継いでいるが、醒めた目も持ち合わせている。父親は…?。
- 立花洋介
- 美香の仲間。美香は洋介のことを愛している。洋介も美香のことが好きなのだが、素直にふるまうことができない。
- 小池新一
- 姓が同じため美香の義理の兄を名乗るが、実は嘘で、美香の高校時代の担任。学校を中退して東京に出た美香を追ってストーカー的につきまとう。