オリジナルの文章、ストーリー展開はほとんどそのままに(ただし一部のあまり主要でない登場人物たちはかなりひどい最期を遂げる)、1割だけゾンビとの戦闘シーンやちょっぴりお下劣なギャグを挿入した、『高慢と偏見』ゾンビふりかけバージョン。ゾンビ部分は、けっこうえぐい味。最初のうちこのゾンビ味が新鮮だが、だんだんパターンがみえてきてしまった。もう少し工夫してもよかったんじゃないかな。
こういうスタイルのものが作品として成立して、しかも売れるということを証明したことが、この作品の最大の価値。あと、個人的には、オリジナルの『高慢と偏見』を読むきっかけを与えてくれた本だった。そのことに感謝。