海野十三『地球盗難』

しばらく読書してなかったのでリハビリのつもりで、気軽に無料で読めるこれを選んだ。分量的にも長編というより中編に近い。 出版は戦後の1946年だが、1936年の雑誌連載が初出のようだ。まだ日中戦争も始まってないので、戦争の影は作品の中には出てこない。 ...

海野十三『深夜の市長』

芦辺拓さんによると、戦前二大都市奇想小説は先日読んだ『魔都』とこの『深夜の市長』ということなので読んでみた。 長編というには短くて長めの中編といったところか。深夜の散歩を愛好する主人公は偶然殺人事件を目撃してしまう。危ういところを深夜の市長と呼ばれる謎の人物に助けられ、奇妙な事件の渦中へ巻き込まれてゆくというストーリー。 ...