クリストファー・プリースト(古沢嘉通訳)『双生児』

今年一番読んだ本の作者をあげるとすれば、まちがいなくこのクリストファー・プリーストだ。なにせ本作品を含めて4作品を読破している。 なんと、そのなかの3作品に双生児というモチーフが含まれているのだが、本書はタイトルそのものが『双生児』だ。しかしそれは邦題だけのことであって、原題は “The Separation”...

クリストファー・プリースト(古沢嘉通訳)『奇術師』

プリーストのおかげで物語の中に入り込むように読む楽しさを再発見中。文庫で500ページ以上あるにもかかわらず一気に読んでしまった。 原題は “The Prestige”。Prestige は現代英語では名声とか威光という意味だけどもともとは奇術とか幻影という意味だった。本文中では「惑...

クリストファー・プリースト(安田均訳)『逆転世界』

成人したばかりの主人公ヘルワード・マンがギルドに入会する儀式のシーンからはじまる。儀式のなかで彼は秘密を決してギルドの外にもらさないことを誓わされる。ヘルワードは見習員としてさまざまなギルドの経験を積む。その仕事は多岐に渡るが、すべてはただひとつのこと、彼らが住む都市を南から北へ...

クリストファー・プリースト(古沢嘉通訳)『夢幻諸島から』

舞台となる夢幻諸島(The Dream Archipelago)の位置条件は地球上のそれと矛盾するので、地球外の惑星なのかとも思うが、文花や文明の到達度は、インターネットやスマフォ隆盛の現代のわれわれと極めて近い。あり得べき異世界と考えればいいのかもしれない。 夢幻諸島のいろいろな島の地誌を紹...