臓器と機械や植物を組み合わせたような異形の住民が住む世界。内ホーナー国という住民ひとりがやっと入れる国のまわりを外ホーナー国という相対的に大きな国が囲んでいた。内ホーナー国のほかの6人の住民は、自分の順番が来るのを待つ間外ホーナー国に設けられた一時滞在ゾーンに身を置いていた。反目しつつも守られていた平和と均衡が、ある出来事をきっかけに破られる。内ホーナー国がさらに縮小し、住民ひとりでもはみ出さざるを得なくなってしまったのだ。 ...
現代においてもナチは悪の代名詞としておそらく最強で、だからこそ「ナチも良いことをした」という言説が斬新に感じられて、後を絶たないのだろう。しかもそれが昨今増えているという危機感のもと書かれたのが本書だ。 ...