訳書は上下巻に分冊された大部だが、伝えている主張はこの上なくシンプルだ。ほとんどの紙幅は実例を挙げての検証に費やされている。その主張は、繁栄する国家と衰退する国家を分けるのは、地理的要因でも文化でも、知識の有無でもなく、制度である、と一文で表現できてしまう。 制度といってもいろいろ...
枕として、世界の現状に関する13の簡単な設問があり、それに答えてみてくださいと、言われる。ぼくは本書の性格を知った上で答えてしまったので、8/13とまあまあの正解率だったが、世界的に識者やエリートであってもランダムに選んだより正解率が低いらしい。その原因を分析、考察して10の人間...